openSUSE Leap 42.1
リリースノート #
openSUSE Leap はお使いの PC やラップトップ、サーバなどで動作する、 Linux ベースの自由なオペレーティングシステムです。 Web の閲覧や電子メール/写真の管理、オフィス作業やビデオ/音楽の再生などを行なうことができます。お楽しみください!
openSUSE Leap の旧バージョンからアップグレードした場合は、下記に示す旧バージョンのリリースノートもお読みください: http://ja.opensuse.org/openSUSE:Release_Notes
1 インストール #
1.1 最小限のシステムインストールについて #
In order to avoid some big recommended packages from getting
installed the pattern for minimal installations uses another
pattern that conflicts with the undesired packages. That pattern
can be removed after installation, it's called
patterns-openSUSE-minimal_base-conflicts
Note that the minimal installation has no firewall by
default. If you need one, install
SuSEfirewall2
1.2 UEFI—Unified Extensible Firmware Interface #
UEFI (Unified Extensible Firmware Interface) を利用して起動するシステムに openSUSE をインストールする場合、事前に製造元が推奨するファームウエア更新を必ずチェックし、可能であればインストールしておくことを強くお勧めします。 Windows 8 がプレインストールされているマシンの場合、お使いのシステムが UEFI である可能性が高いものと思われます。
背景: UEFI のファームウエアによっては、 UEFI のストレージ領域に多くのデータが書き込まれることで、起動に失敗してしまうバグを抱えています。もちろんこれはバグであるため、どれだけ "多くの"データを書き込むことで問題を発生させるのかは、誰にもわかりません。 openSUSE では、 OS を起動するのに最低限必要となるデータ (UEFI に対して、 openSUSE のブートローダの場所を示すための情報) しか書き込まないようにすることで、このバグの発生を最小化しています。 Linux カーネルのオリジナル版では、 UEFI のストレージ領域に起動やクラッシュに関する情報を書き込む機能 (pstore
) がありますが、openSUSE の既定では無効化しています。ただし、バグである都合上、ハードウエアの製造元が推奨するファームウエア更新については、必ずインストールしておくことをお勧めします。
1.3 UEFI, GPT, MS-DOS の各パーティションについて #
EFI/UEFI の仕様には、新しい形式のパーティションテーブル GPT (GUID パーティションテーブル) が定義されています。この新しい方式では、ユニークな GUID (識別子; 32 桁の 16 進数で表わされる 128 ビットの値) を利用してデバイスとパーティション種別を識別します。
これに加えて、 UEFI の仕様では古い MBR (MS-DOS) 形式のパーティションテーブルにも対応しています。 Linux のブートローダ (ELILO, GRUB2) では、これらの古い形式のパーティションに対して、自動的に GUID を割り当ててファームウエア内に書き込もうとします。この場合、 GUID は頻繁に変更されるものであるため、ファームウエアへの再書き込みも頻繁に発生することになります。この再書き込みには 2 つの操作、具体的には古い項目の削除と、それを置き換える新しい項目の作成を行ないます。
新しいファームウエアでは、削除された項目を収集して古い項目用に確保したメモリを解放する、ガーベージコレクタ機能が用意されています。ファームウエアに不具合があると、これらの古い項目を収集できなかったり、メモリを解放しなかったりする場合があり、これにより起動が不可能になる場合があります。
このような場合は、古い MBR 形式のパーティションを新しい GPT 形式のパーティションに更新して、問題を回避してください。
2 システムアップグレード #
2.1 Network Interface Names #
When upgrading a remote machine from openSUSE 13.2, make sure your network interfaces are named correctly.
openSUSE 13.2 used so-called predictable network interface names (for example,
enp5s0
), whereas Leap 42.1 uses persistent interface
names (eth0
). After upgrading and rebooting, the network
interface names may therefore change. This could lock you out of the
system. To avoid interfaces from being renamed, run the following
command for each of your network interfaces before you reboot the system:
/usr/lib/udev/udev-generate-persistent-rule -v -c enp5s0 -n enp5s0 -o /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules
Replace enp5s0
with the name of your network interface.
3 全般 #
3.1 Non-Oss Repository #
After the installation the non-oss repository is disabled
Enable the openSUSE-Leap-42.1-Non-Oss
repository using
YaST or on the command line using zypper:
zypper mr -e repo-non-oss
4 テクニカル #
4.1 印刷システム: 改善点と互換性を失う変更について #
CUPS バージョン 1.7 へのアップグレードについて
CUPS >= 1.6 では、 1.5.4 以前と比べ、特にネットワーク経由での印刷で互換性を失う大きな変更が加えられています:
IPP のデフォルトバージョンが 1.1 から 2.0 にアップグレードされています。たとえば SLE 11 では CUPS 1.3.x が使用されていますが、このような IPP サーバは IPP 2.0 のリクエストを "Bad Request" として拒否してしまいます (詳しくは http://www.cups.org/str.php?L4231 (http://www.cups.org/str.php?L4231) をお読みください) 。このような場合は、 client.conf 内の ServerName に '/version=1.1' を追加する (例: "ServerName older.server.example.com/version=1.1") か、 CUPS_SERVER 環境変数または '-h' オプション (例: lpstat -h older.server.example.com/version=1.1 -p) でそれを指定して、古いバージョンの IPP プロトコルを使用するように明示的に指定してください。
CUPS ブラウジング処理は CUPS 本体では廃止されてしまいましたが、新しい cups-filters パッケージには、基本的な CUPS ブラウジング処理とポーリング機能に対応した cups-browsed が用意されています。なお、自動的にプリンタのクライアントを検出するにあたって、 CUPS でネイティブに使用されるプロトコルは DNS-SD になっています。 cups-browsed はローカルホストで動作し、古いリモートの CUPS サーバが提供するブラウジング情報を取得することができます。逆に、従来の CUPS ブラウジング情報をネットワークに送信してリモートのサーバで受信したい場合は、 /etc/cups/cups-browsed.conf
内に "BrowseLocalProtocols CUPS" を設定して、 cups-browsed を起動してください。
また、新しい cups-filters パッケージで提供されるようになったことから、 CUPS 本体側ではいくつかのフィルタおよびバックエンドが廃止されています。そのため、 cups-filters は一般に必要なパッケージとなっています (RPM でも推奨指定がなされています) が、必須というわけではありません。
The cupsd configuration directives are split into two files: cupsd.conf (can also be modified via HTTP PUT e.g. via cupsctl) and cups-files.conf (can only be modified manually by root) to have better default protection against misuse of privileges by normal users who have been specifically allowed by root to do cupsd configuration changes (see http://www.cups.org/str.php?L4223 (http://www.cups.org/str.php?L4223), CVE-2012-5519, and https://bugzilla.opensuse.org/show_bug.cgi?id=789566 (https://bugzilla.opensuse.org/show_bug.cgi?id=789566)).
CUPS のバナーと CUPS のテストページは、 CUPS >= 1.6 ではサポートされなくなりました。 cups-filters が提供するバナーとテストページを使用しなければなりません。また、 /usr/share/cups/banners/
に存在していた CUPS バナーファイルと、 /usr/share/cups/data/testprint
に存在していたテストページは、 CUPS >= 1.6 では CUPS バナーファイルを変換することのできるフィルタが用意されていないため、 cups 本体の RPM には含まれていません (詳しくは http://www.cups.org/str.php?L4120 (http://www.cups.org/str.php?L4120) をお読みください) 。 CUPS >= 1.6 では、 cups-filters パッケージ内に用意されているバナーファイルとテストページをお使いください。こちらは PDF ワークフロー経由で動作するほか、該当する bannertopdf フィルタも用意されています。
For details, see https://bugzilla.opensuse.org/show_bug.cgi?id=735404 (https://bugzilla.opensuse.org/show_bug.cgi?id=735404).
PDF が新しい汎用印刷データ形式となった件について
印刷ジョブの形式は、一般に PostScript から PDF へと移り変わっています。 Linux Foundation 内のOpenPrinting ワークグループや CUPS の著者も、このような変更を支持しています。
そのため、アプリケーションプログラムでは一般に、印刷にあたっての PostScript の生成機能が廃止されつつあり、 代わりに PDF が用いられるようになっています。
そのため、アプリケーションプログラムからの印刷では、プリンタが受け入れることのできる "言語" に変換するにあたって、 PostScript を基準としたワークフローから、 PDF を基準としたワークフローに変更されつつあります。
Linux における CUPS でもそれは同じで、 CUPS と cups-filters パッケージを組み合わせて印刷する際、 PDF をベースとしたジョブ処理を行なうようになっています。つまり、 PDF 以外の入力はまず PDF に変換され、ページの管理などのオプションは pdftopdf のフィルタで処理され、 Ghostscript が PDF を入力として受け取ります。
標準の印刷ジョブ形式は PDF になっていることから、古い PostScript 形式のプリンタを利用している場合は、アプリケーションから直接印刷することができなくなっています。このようなプリンタをお使いの場合は、 PDF を PostScript に変換してお使いください。なお、 PostScript, PDF の両方の形式に対応したプリンタであれば、 PDF のまま印刷することができます。
詳しくは SUSE wiki 内の http://ja.opensuse.org/印刷処理 (http://ja.opensuse.org/印刷処理) にある "一般的な印刷データ形式" の章をお読みください。
5 その他 #
5.1 KDE and Network Authentication #
When using the KDE displaymanager SDDM with an authentication method that provides a high number of users SDDM becomes unusable. Additionally if the automounter is used SDDM may block for long time on startup trying to mount every user's home
Modify /etc/sddm.conf
to contain the following entries:
[Theme] Current=maldives [Users] MaximumUid=1002
See Bug 953778 (https://bugzilla.suse.com/show_bug.cgi?id=953778) for details.
6 さらに詳しい情報とフィードバック #
CD 内の README をお読みください。
また、特定のパッケージに対する詳細な変更点を RPM パッケージから表示するには、下記のコマンドを実行します:
rpm --changelog -qp <ファイル名>.rpm
ここで、 <ファイル名> には RPM のファイル名を指定します。
また、 DVD のルートディレクトリには
ChangeLog
ファイルがあります。ここには、更新されたパッケージに対する全ての変更点が時系列順に並んでいます。そのほか、 DVD の
docu
ディレクトリには、さらに詳しい情報が書いてあります。それ以外にも、 https://activedoc.opensuse.org/ には追加/更新されたドキュメンテーションがあります。
openSUSE からの最新の製品情報を読むには、 http://www.opensuse.org をご覧ください。
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openSUSE チームより。